=O SUSTINABILITY
からだと環境のために

洗浄成分(界面活性剤)

what we can do

日々髪を通じて美を提案する仕事をしていて、見えるものの美しさの追求はもちろんシャンプーをした後の見えない排出したものが循環するよう地球に配慮し考えることも同じくらい大切だと考えます。

  1. 水質汚染問題
  2. 排水のしくみ
  3. 界面活性剤の種類

 

 

1水質汚染問題

過去の水質汚染問題では 1960年〜1980年頃安く洗浄力も高い生分解性の悪い合成洗剤が主流になり、川や海が泡だらけになることがありました。また、琵琶湖では赤潮やアオコが大量に発生したこともありました。

これらをきっかけに合成洗剤の窒素やりんによる富栄養化が原因の一つであることが広く知られ、洗剤や排水について考え見直すきっかけとなりました。

その後工場排水の規制が強くなりずいぶん改善されてきている一方で一般排水は変わらず、いわば1人1人の意識がとても大切だと思います。

ヘアサロンももちろん一般排水ですので、“私たちにできること” をいつも考えなくてはいけません。ヘアサロンで使用するものを植物由来にすること、使用回数の多いシャンプーは環境にも髪にも良いものを使用することはとても大切な選択だと思います。

 

2 排水のしくみ

汚水はまず 

1)沈砂池 大きなゴミや砂などをゆっくり沈ませる

2)さらに細かく汚れを沈ませる

3)反応タンク たくさんの微生物達に汚れを食べてもらう

4)微生物たちをとり綺麗になった上澄みの部分をわけます。

5)消毒 して 放流

合成洗剤のような生分解性の悪いものは微生物に負担が大きく環境負荷がかかるというわけです。(COD,窒素、りん 3つとも2020年の時点では一般排水が原因の半分を占めている)

3 界面活性剤の種類(洗浄成分)

界面活性剤の種類は天然と合成の2つ

天然界面活性剤ー自然界に存在するもの(石けん系・アミノ酸系・ベタイン系)

合成界面活性剤ー石油などの原料で人工的に作られたもの(高級アルコール系)

どちらが環境に良いかはいうまでもありません。

高級アルコール系の洗浄成分は水の次に書いてあるもので判断できます。
  • ラウリル硫酸Na・ラウリル硫酸アンモニウム・ラウレス硫酸Na

大量生産できるので安い為ドラッグストアなどでは手頃な価格のシャンプーに配合されています。

ココアルキル硫酸Naもラウリル硫酸Naと同系統(硫酸系)の洗浄成分でラウリル硫酸Naよりは低刺激ですが硫酸Na系統で、脱脂力と刺激が強い洗浄剤です。

 

成分表の前から3番目以内にこれらが入っているものは環境だけではなく頭皮にも刺激と洗浄力が強く負担がかかります。美髪作りに必要な艶成分までも奪われパサつきます。それを抑えるために調合されたシリコンがしばらくして劣化してごわつくこともあります。多様な髪の状態のお客様にあった提案をするために髪の触診と問診は大切です。

 

天然界面活性剤

石けん系 洗浄力は強くさっぱりと洗い上げるので、健康毛で油分の多めの方やハードスプレーを使用する方に合います。乾燥肌で敏感肌、カラーやパーマによるダメージ、もつれやすい方にはおすすめできません。ギシギシとした感触になるので使用後しっかりトリートメントケアすると良いと思います。お値段もそこそこ◎

アミノ酸系 ベタイン系 洗浄力はマイルドで地肌と髪に優しく環境にも優しく、カラーやパーマをしている髪、敏感肌、乾燥肌、広がりやすい髪、ぱさつきやすい、きしみやすい方などに合います。ヘナを含むカラー毛にも洗浄力が優しいので色落ちもしにくいです。逆にハードスプレーを使用する方にはおすすめできません。値段は高めです。イコールオーはこの2つをメインに作られています。

 

洗浄力がマイルドですので、特に少し油分が多い方にはしっかり予洗いを90秒以上するようにアドバイスしたり、また、ハードスプレーご使用の方には合わないとお伝えすることも大切です。

イコールオーのシャンプーの主成分はベタイン系のコカミドプロピルベタイン(ココナッツオイルを原料としていてベタインは甜菜やサトウダイコンなどに含まれるアミノ酸の一種です。植物由来の化学合成界面活性剤)とアミノ酸系のラウロイルメチルアラニンNa(ヤシ油・パーム油脂肪酸由来生分解性がよく環境にも優しい界面活性剤)です。

化学の有用性を理解し自然を想い、美髪になり心地良く過ごすことが持続することを願ってバランスされています。